薬をまとめて飲むこと
多種類の薬が処方されて服薬方法が複雑になったという場合、朝、昼、晩など服薬時間ごとに処方薬を整理し個別に分包することがあるでしょう。これは一般的に「一包化」と呼ばれているようです。一包化というのは、実は日本だけの方法であり、医師が処方に記した場合、あるいは薬剤師が判断して医師の了解を得た場合、診療報酬点数の調剤料として算定が可能となるようです。海外では1回に服薬する薬をケースごとにまとめるユニットドーズという方法が主流となっているようです。薬カレンダーを使用する服薬管理の方法は、ユニットドーズ方法に含まれるそうで、処方薬をー包化するかユニットドーズによって服薬ごとに整理するかについては特に判断基準というものはないようです。どちらの方法も服薬ミスの防止の方法とするならば効果は期待できそうですが、服薬管理の改善というのを目的とした場合、効果的な方法とは考えられないのではないでしょうか。入院患者であれば薬剤管理も、看護師などの支援を得て分かりやすく、また、いつでも確認したいときに確認できる環境にあるため問題はないのでしょうが、医師の求人は増加傾向にあることからも分かるように、深刻な人で不足から、できる限り入院患者を抱えないようにしている病院もすくなくないのではないでしょうか。本人がメモのしかたなどを工夫して管理していくことが、これからは必要不可欠といえるでしょう。ー包化の薬剤を服薬時間にチャイムとともに送り出す服薬支援装置を用いた場合、服薬に何らかの問題を有する患者すべての服薬管理が可能であったという報告もあるようですが、このような装置を一般家庭でどこでも使用できるようになるにはもう少し時間を有するのではないでしょうか。