進化するボールペン技術
近年のボールペンでは、筆記する際、その力でボールがボール受けの凹みに押しつけられ、ボールの回転を阻害されないようにするためのバネがチップ内に入れられていることが多いと言われています。
このバネは、とても小さいとされていながら、精巧なバネであり、しかも金属のボールを支えるための針金が、バネの先端に人差し指を立てたような形で突出しているようで、針金がボールと1点で接する構造となっているようです。
その先端の部分は、ボールが回転しやすいようにといった考慮がなされ、半球形に加工されているようです。これは、従来需要のほとんどであると言われていたスイス製の機械にはない機能であり、その工程の中で微細なバネを組み込むことはできないとされるため、脱脂後のチップに別の専用機で後ろからバネを入れ、蓋をしてバネが出てこないように加工しているとされています。
また、この微細なバネを作れるとされているのは世界でも数少ないとされており、トップシェアを誇るのは、なんと長野県にある会社と言われており、国内シェアはもちろん、世界シェアも誇っていると言われているようです。
チップが完成すると、インクタンクに圧入され、インクが充填されて中芯が完成という流れになるでしょう。
インクの充填は、芯の種類によって、チップ圧入前に行うものと、圧入後に行うものに分かれているようです。
ポリ芯や、インクタンクが細い場合には、タンクにインクを注入してからチップを圧入しているようです。チップを先に圧入してしまうと、空気の逃げ道がなくなってしまい、インクが入って行かなくなるからとされています。
粘度の高いインクは、先端が開いているタンクに注入しても、タンクの細さと粘度の高さでインクは前からこぼれません。
それに対して粘度の低いインクや、タンクが太い場合は、チップを圧入した後、注射針などを使ってインクを注入しているようです。
タイプによって蓋が付けられ、中芯の完成となるようです。