ボールペンの「チップ」作成工程の豆知識
「チップ」と呼ばれる部分は、ボールペンの先端にあるとされ、貫通穴が空いている小さな棒のことをさしているようです。
片側で「ボール」を保持し、その反対側で「インクタンク」に繋がっているとされ、インクをボールに誘導する働きのものをこう呼んでいるようです。
また「ボール」が先端にカシメられ、ボールと一体となった状態の部品の事を「チップ」と呼んでいる場合もあるようです。
チップの素材は、従来では「真鍮」が使用されていたようですが、近年は「快削ステンレス鋼」が使用されているとされ、パイプではなく、棒材から切削して製作されているようです。
棒材からの切削と聞くと、旋盤による「挽き物加工」を連想してしまいがちですが、このチップについては、かなり特殊な専用機が用いられ、切削からボールのカシメまで一気に行うとされているようです。
こういったチップ製造の専用機は、スイス製の工作機械がほとんど使用されているようで、そういったことから、品質は、どの業者でもある程度同じと言えるでしょう。
かなり複雑な複合加工機であるとされ、10工程以上あるとされる加工を、たった一つの機械の中で同時進行で進めていくと言われています。
チップの材料とされている「ステンレス鋼」という素材は、長いワイヤーのような棒状のものを工場に入荷し、細く短く切断されたあと、機械の中へ送り込まれるようです。
そして端からチップの材料を入れていくと、もう片方の端から、ボールのカシメまで終わったチップが完成されて出てくるという仕組みになっているようです。
この機械の特徴と言えるのは、ベルトコンベアに相当する部分が円盤状になっており、円盤が少しずつ回転することによって材料を運んでいくといった点にあるのではないでしょうか。