自費出版の流れ
自費出版をしてみたいと思っている人の多くは、あまり出版業界に知識のない人が多いと思います。
むしろ、全く知識も経験もない人であっても、様々なサポートを受けることで、容易に(といっても色々な負担や作業は発生せざるを得ません)好きな作品を出版することができる、というのが自費出版の利点でもあります。
ともあれ、業界外の人からすると、自費出版の、発注から納品への流れというのは想像しづらいところがあると思います。
何かしらオーダーメイドや特注品を注文したことのある人ならば、大まかな想像はつくと思います。しかし、細かなところでは独自の工程が入ったりしますので、概観してみましょう。
まずは入稿から始まります。このあと修正をかけますが、最初の過程は作品の入稿です。最近はワープロソフトを扱える年齢が上がってきており、文章の場合はデータ入稿が一般的になってきていますが、ほとんどの出版社が自筆原稿にも対応してくれるでしょう。
入稿データをもとに、編集者が出版形態や印刷数を考案し、作者に提案します。そこで合意が取れたら契約書を作成し、取り交わすこととなります。
契約が結ばれたらそのまま印刷……とはいきません。まずは校正、つまり誤字脱字のチェック、さらには全体の構成や見出しのつけ方など、ある程度の内容についての提案がなされます。作者と編集者の間ですり合わせを行い、最終稿が出来上がります。
内容が決まったら、レイアウトを決めます。行間のサイズや改行などの細かな紙面のレイアウトを決め、並行してカバーや表紙のデザインを決めていきます。
表紙は、もし使いたい写真や絵があるときは、遠慮なく、これを使用してほしいと伝えましょう。そのイメージを使用したデザインを作ってくれます。
特にイメージがない場合も、出版社側で図形を用いた絵柄を作ってくれたり、図形やパターンを作者が選んで固めていく、という手順が用意されることが多いです。
こうして製品の体裁が整うと、あとは作者は出版社に委ね、印刷を待てば、納品の運びとなります。